「朝、手がこわばって動かない」「関節が腫れて痛い」「物を持ちづらい」
そのつらさを他人にはなかなかわかってもらえない関節リウマチ・・・
関節リウマチとは、関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて放っておくと関節が変形してしまう病気です.
一般的にリウマチというのはこの関節リウマチを指します。
腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛むのが他の関節の病気と異なります。
手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が起きやすいことも特徴です。
その他にも発熱や疲れやすい、食欲がないなどの全身症状が現れます。
関節リウマチは免疫の働きに異常が起きたために起こると考えられています。
免疫は外部から体内に入ってきた細菌やウイルスなどを攻撃して、それらやっつける働きをしています。
しかし、免疫に異常が起きると、誤って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまいます。
それにより炎症が起こり、関節の腫れや痛みとなって現れます。
免疫に異常を起こす原因は
食事、運動不足、睡眠不足、ストレス、過労、感染症、喫煙、妊娠など様々で解明されていません。
今は発症していない方でも、将来関節リウマチにかかる可能性はゼロではありません。
早期発見、早期治療が肝心!!
治療法の進歩により、寛解(症状・兆候が消失した状態)になる患者さんが増えています!
症状は朝起きてから30分以内くらいに最も出やすく、日中は落ち着くことが多いのが特徴。
朝の身支度や朝食の準備などで初期症状に気づくことができるかもしれません。
↓関節リウマチの小さなサイン。当てはまるものがないかチェックしてみましょう!

梅雨の時期や冷房の強いところでは、調子が悪くなることもあります。
症状には個人差がありますので、当てはまる、症状が気になる場合は、リウマチ専門科の受診をおすすめします。
お住まいの地域で関節リウマチに関わっている医師を検索することができます!
⇒⇒日本リウマチ学会
⇒⇒日本リウマチ財団
~リウマチと診断されたら~
関節に負担をかけない動作を身につけたり、生活習慣でのケアを行うことによって症状の緩和につながります。
生活習慣の基本は、十分な睡眠と安静で疲れをためない・関節を冷やさない・バランスのよい食事をとることです。
◎関節に負担をかけすぎない生活
変形を進行させないよう、関節に負担をかけすぎない生活をしましょう。
少しの意識で関節への負担も軽くできます!例えば・・・
◆スマートフォンや携帯電話の操作は両手で持って操作。両腕を机で支えるようにするのもポイント!
◆椅子から立ち上がる時は、手のひらから前腕全体を使って、体重を支えるように立ち上がる

◆連続して動かさない、疲れたら中断する
◆小さな関節(指、手首など)よりも大きな関節を使う。荷物は肘や肩にかける、カートを利用する等
◆布団や座布団から、ベッドや椅子を使う生活に変更する など
☆体を動かすことは大切
筋肉がつくことで関節にかかる負担が軽くなります。
中でも、水中ウォーキングは浮力が働くため、関節にかかる負担が小さくなりおすすめです。
関節は使わないと固まって動かしにくくなってしまうので、
1日1回はできる範囲ですべての関節を曲げる・伸ばす習慣も取り入れましょう
※ただし、関節が腫れて痛む場合や、体調が悪い場合は無理をしないでください。
☆便利グッズを活用する
・太いグリップのスプーンやフォーク
・いろいろなものに巻いて握りやすくするグリップ(ナイフやフォーク、歯ブラシ、ペンなどに)
・ペットボトルのふたなどを開けやすくするオープナー
・負担を減らして両手で持てる鍋や包丁
・ボタンをかける補助具、靴下やストッキングをはくための道具
・スマートフォンやタブレットを簡単に操作できる道具 など

こちらで紹介されています
⇒⇒公益社団法人リウマチ友の会
⇒⇒あゆみ製薬(株)リウマチの情報ポータル
◎疲れをためない工夫
睡眠不足は症状を悪化させる要因です。十分な睡眠をとりましょう。
また、こまめに休息を取ることも必要。横になる時間をつくって安静を心がけましょう。
働いている方は、可能であればお昼休憩時に15分程度の昼寝や、帰宅後に少し横になるなど
生活スタイルに合わせて休息をとりましょう。
◎体を保温し冷やさない
サポーター等を処方されていたら必ず装着してから動かします。
冷えは関節の痛みを増強させることがあります。
服や持ち物で冷やさないように工夫しましょう。
冬は保温のためとはいえ、ずっしり重い服では関節に負担がかかります。
フリースや機能性インナーなど保温性が高く軽い素材を選びましょう。
冷えてしまったら、カイロで関節を温めたり、入浴や部分浴をしましょう。
40~42℃(湯気が出る程度の温度)のお湯をボウルや洗面器にいれて
こわばりや痛みのある手足を浸けながらゆっくりと動かしましょう。
