症状が似ているので貧血かな?と思っていたら実は低血圧だった!!なんてことがよくあります。
では、貧血と低血圧の違いはなんでしょうか?
<貧血>
血液中の赤血球やヘモグロビンの量が減少していることにより、
酸素が全身に運べない「血」が原因で起こる症状。
鉄分の不足によるものが約9割ですが、ビタミンB12や葉酸の不足で起こる場合もあります。
※J-Stage貧血他参照
☆症状☆
他に冷え性など
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①鉄の不足による貧血
ヘモグロビンの合成が低下するため、酸素を全身に運べなくなることで貧血症状が出ます。
女性や、胃酸の分泌が低下した人、高齢者、少食の人、肉や魚をあまり食べない人に起こりやすいです。
②ビタミンB12、葉酸の不足による貧血
正常な赤血球ではなく巨大な赤血球が合成されてしまい、数が減るので貧血症状が出ます。
お酒をよく飲む人、菜食主義者(ビタミンB12不足)に起こりやすいです。
③その他の原因で起こる貧血
赤血球自体の寿命が早くなったり、腎臓の機能低下によって起こるものもあります。
市販の薬などで対応できるものではありませんので、病院での治療が必須となります。
貧血かどうが判断するためにも、症状が出たら基本的には病院で診察を受けるようにしましょう。
<低血圧>
血圧が通常よりも低い状態を指しますが、はっきりとした原因がわかっていません。
細身の人や、若い女性に多くみられます。
明確な診断基準はありませんが、WHO(世界保健機構)では、
最高血圧(収縮期血圧)が100mmHg以下、最低血圧(拡張期血圧)が60mmHg以下
で低血圧としています。
※WHO貧血定義他参照
☆症状☆
など
①本態性低血圧
低血圧の中で最も多く、原因がよくわからない低血圧です。
血縁者に低血圧の人がいると、遺伝によって症状が出ることもあります。
②起立性低血圧
起き上がったときや立ち上がったときにフラッとする低血圧です。
一般的には最大血圧が20mmHg以上下がる場合に診断されます。
自律神経の乱れによって起こる場合があります。
③二次性低血圧
疾患や薬が原因の低血圧です。
この場合は原因となる疾患を治療したり、薬を変えたり止めたりすると症状が治まりやすくなります。
医師の指示にしたがって治療していくことになります。
◆高齢者の3人に1人にみられる食後低血圧
食事の後に席を立とうとした時に、めまいやふらつきが起こったことはありませんか?
消化のために胃に血液がたまり、心臓に戻りにくくなるために起こります。
食後30分~1時間程度で起こり、その後は徐々に通常の血圧に戻るため、めまいやふらつきが食後低血圧によるものと気がつかない方も少なくありません。
高齢の方だけでなく、高血圧や糖尿病に伴う神経障害をお持ちの方もなりやすいため注意が必要です。
<予防策>
①食べすぎない:とくに炭水化物(ご飯、パン、麺類など)を食べ過ぎると起こりやすくなります。
②ゆっくり食べる:早食いをすると起こりやすくなるので、一口ごとに20~30回を目安によくかんでゆっくり食べることを心がけましょう。
③カフェインをとる:血管を収縮させて予防する効果があります。コーヒーや緑茶などを食前・食後に飲んでみましょう。
④食後にしっかり休息をとる:食後1時間以上はゆっくり休息をとりましょう。
こうした予防策でも症状が改善されない場合には、早めに医師に相談してください。
※オムロンヘルシーライフ参照
貧血と低血圧は発生する原因は違いますが、
症状がほぼ同じなのでなかなか自分では見分けることができません。
症状が治まらなかったりつらいときはきちんと受診をして、
まずは貧血なのか低血圧なのかを診断してもらいましょう。