老化とは、細胞ひとつひとつの機能が低下し、同時に身体の様々な部分の機能も低下してしまうことです。
老化を早める要因として「サビ」「コゲ」「腎臓の機能低下」の3つがあります。
◎老化を早める原因① 「サビ」=活性酸素によって起こる体の酸化
◆活性酸素とは
身体の中に入ってきた酸素のうち約2%が活性酸素になると言われています。
活性酸素自体は私たちにとって必要な物質なのですが、体にとって良い面も悪い面も持ち合わせています。
良い面は、体内のウイルスや細菌などの悪い病原体などをやっつけてくれます。
悪い面では、活性酸素の酸化力はとても強力なので、増えすぎると健康な細胞まで酸化させてしまうのです。
そして、健康な細胞を酸化させようとする力を「酸化ストレス」と言います。

◆活性酸素が増える原因は??

◆酸化ストレスを小さくする方法はないの??
私たちの体は、活性酸素にうまく働いてもらうために「抗酸化力」を備えています。
抗酸化物質や抗酸化酵素が多いと「抗酸化力」が高く、多くなった活性酸素やフリーラジカルを除去してくれます。
活性酸素が増えすぎて、抗酸化力では抑えきれなくなりバランスが崩れてしまうと、
酸化ストレスが大きくなってしまいます。
つまり、酸化ストレスを小さくするには『抗酸化力を高めて、活性酸素とのバランスを均衡に保つことが大事!』

◎老化を早める要因② 「コゲ」=糖化
体の中でタンパク質と余分な糖が結びついて、熱で変性、劣化してAGEs(糖化最終生成物)という老化物質を生成する反応のことを”糖化”と言います。その反応から体の「コゲ」とも言われています。

例えば、こんがり焼けたホットケーキ。あのきつね色は、卵と牛乳の「タンパク質」、小麦粉と砂糖の「糖」が混ざり、焼かれたことで糖化が起こった状態です。

このAGEsは体のあちこちに溜まって悪さをします。
皮膚に溜まると、しみ・しわ・たるみ、血管では動脈硬化、目では白内障のリスクを高めます。
◆糖化を起こしやすい食習慣は?
□ 甘いものが好き
□ ジュースや栄養ドリンクなどの清涼飲料水をよく飲む
□ 炭水化物が好き
□ 揚げ物が好き
□ 食べるスピードは早いほう
チェックが多くついた人は要注意!!糖化が起きやすいかもしれません・・・。
◆「サビ」と「コゲ」のダブルパンチで老化のスピードは5倍にも10倍にもなる?!
活性酸素を抑える「抗酸化酵素」もタンパク質です。体内に余分な糖があると、この酵素も糖化されてしまうのです。
ということは・・・糖化は、抗酸化力を低下させ、酸化のダメージを助長する働きがあるといえます。
つまり『抗酸化力を高めることと、糖の摂りすぎに注意すること』が、糖化を抑えることに繋がります。
◎老化を早める要因③ 「腎の機能低下」
これは漢方の考えによるものです。
漢方での考え方に”五行”というのがあります。
五行とは、自然界に存在する物質を「木・火・土・金・水」の5つの性質に分けたものです。

五行には「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」と「五味(酸・苦・甘・辛・鹹)」と「五季(春・夏・梅雨・秋・冬)」が対応しています。
人は五つの臓器の働きによって生命活動をしているため、それぞれの臓器の働きが落ちると、それが司る働きも低下すると考えられています。
◆腎の働きとは?
・老廃物を尿として排泄したり、必要なものは再吸収して体内にとどめておく働き
・成長、発育、生殖をコントロールする役割
これらを担っていますが、加齢と共にその働きが低下します。
だから、年齢を重ねると水分代謝がうまくいかずトイレが近くなったりするのですね。
腎は先天的な生命力・生命エネルギーをを蓄えていて、そのエネルギーを使いながら生き、
成長、成熟、老化のプロセスを経て、腎のエネルギーがゼロになったときに死が訪れると考えられています。
そのエネルギーを「腎精」と呼びます。
腎精は食事や生活の不摂生によって消耗しますし、加齢によっても減っていきます。
腎精の量は生まれながらの個人差がありますが、それ以上に食事や生活の摂生により腎精をチャージして
いかに腎を労わっておくかが、身体を若々しく保つ決め手になります。
腎精が減って機能が弱まると、下記のような症状が現われやすくなります。

当てはまる項目が多い人は腎の働きが低下しているかもしれません・・・。

つまり『腎を労わる食習慣を身につけること』で、この降下スピードがゆるやかになって若々しさを保つことに繋がります。